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2009.05.2800:10

30歳童貞男「ルイーダさん…俺の派遣登録が無いんですが…」

ルイーダ「ああ、あんたクビだから」

男「そ、そんな…!…いきなりクビだなんて酷すぎます!」

ルイーダ「…あんた、何言ってんの?あんたみたいなクズ、雇っておく理由が無いってわからないの?」

男「で、でも…なら何故俺を採用したんですか!?」

ルイーダ「一応、この店は、全職種の人員を確保しておかないといけないからよ。そうしないと、補助金が出ないしね」

男「そ、それなら、俺がいたって…」

ルイーダ「もう新しい子の登録しちゃったし。あんたより優秀な子なんていくらでもいるのよ」

男「…くっ…ここを追い出されたら、俺、生活出来ないんですよ…お願いします…」

ルイーダ「はぁ?そんな歳まで派遣で生活して、何の危機感も持たなかったあなたが悪いんでしょ?」



男「…くそ…俺は他のただの魔法使いとは違うのに…!…たくさん魔法使えるのに…!」

ルイーダ「…そういう問題じゃないのよ…確かにあなたは何故かレベルは1なのに、
ttp://anond.hatelabo.jp/20071119014126にある魔法が使えるけどね、こんなの戦闘じゃやくに立たないのよ」 ;

男「…うぅ…」

ルイーダ「それに、あなた、勇者さんが仲間集めに来ても、見えないところに立つでしょ?」

男「…!そ、それは…」

ルイーダ「どうせ、本当はモンスターと戦いたくないんでしょ?小さい男ね」

男「そ、そんなことは…」

ルイーダ「昼食はいつも独りか、トイレに行くか…その後は寝てるし、本当に寝てるのか知らないけどね」

男「…ぁ…ああ…」

ルイーダ「とにかく、あんたみたいなコミュニケーション能力ゼロのクズを置いておくと、うちの評判も下がるの。だからクビ」




男「…で、でも…!俺なんかより、使えない奴なんて、たくさんいるだろ!」

ルイーダ「…そうね、確かにあんたより使えない奴はいるわ。…あそこにいる、遊び人:男:36歳…彼ももう、やめてもらうわ」

男「…そ、そうですね、あんなのは、全然使えないですよね…!…ははは」

ルイーダ「…そういうところも嫌いなのよ、あんた」

男「…え?」

ルイーダ「自分より下を見つけて、自分を安心させてるところがね。一般人から見れば、どっちもクズなのよ」

男「…ち、違う!…俺はあんなのとは…」

ルイーダ「…あなたには、数年後の自分の未来が描けているのかしら?」

男「…ぅ…ぁ………あああ…!…」




ルイーダ「わかったら、早く出て行ってくれないかしら?」

男「…く…」

ルイーダ「あなたが今、装備しているぬののふくはあげるわ。返してもらっても、誰も着たくないでしょうしね」

男「…!…………わ、わかりました…今までご迷惑をおかけしました…」

ルイーダ「まったくだわ。…あなたがいるだけで、周りの空気が白けるの、わかってた?…あなたはここでは要らない存在だったのよ」

男「…ぐっ…!…」

女勇者「こんにちはー!ルイーダさんいますかー?」




ルイーダ「はーい、今行くよー!…ほら、邪魔だよ!」

ドンッ

男「…」

ルイーダ「おや、女勇者ちゃんじゃないか、どうしたんだい?」

女勇者「実はですねー、ちょっと、魔法が使える方が欲しいんですけど」

ルイーダ「…あら、困ったわね…今、魔法使いはいないのよ」

女勇者「そうですか…あれ?あちらの人は?」

ルイーダ「…彼は魔法使いだけど…もうウチの社員じゃないのよ」

女「そうなんですか?…あ、じゃあ、私が直接雇ってもいいんですか?」

ルイーダ「…それはかまわないけど…」




女勇者「あのー、すいませーん!実は私、魔法使いさんを仲間にしたいんですけど」

男「…え?あ、は、はい!」クルッ

女勇者「…あ、なんでもありません」

男「…え…?あ、あの…」

女勇者「…ルイーダさーん、いつぐらいに魔法使い、補充されるんですかー?」

ルイーダ「そうね、来週には来るわよ」

女勇者「はぁ…仕方ないなぁ、じゃあそれまでは他の皆に休暇でもあげるかな」

男「あ、あの…」

女勇者「…何?」

男「あ、えと…お、俺…ま、魔法が使えるんです…魔法使いです…!…お、俺を…雇ってくれませんか…?」

女勇者「…ブサイクが何言ってんの?」

男「ッ!?」




男「…え…あ、あの…」

女勇者「…近寄らないでくれますか?…気持ち悪い」

男「…う…ああぁ…ああああー!!」ダダダッ

女勇者「…ルイーダさん、なんですか?あれ?」

ルイーダ「クズよ」

女勇者「ああ、そうなんですか。まぁあんなの、誰も仲間にしないですのねー」

ルイーダ「ええ、一度も仲間にしたいって、言われなかったわ」


男「…ぐ…くそ…ちくしょう…!…これだから、三次元の女は嫌いなんだ…!」

男「…何がコミュニケーション能力だ…知るか、そんなもん!」

男「…はぁ…しかし、これからどうしようか…道具屋のバイトでもしようかな」

幼馴染女「あれー?男、どうしたの?こんなところで?」

男「…!…女…あ、いや…その…」


幼馴染「…そうか、ルイーダの店、クビになっちゃったんだ…」

男「…もう、俺、生きていけないな…再就職なんて、俺には無理だよ」

幼馴染「…何言ってるのよ!男がそんなことでどうするのよ!」

男「…女…?」

幼馴染「…お母さん、あんまり身体、よくないんでしょ?」

男「そ、それは…」

幼馴染「…お母さんが倒れたとき、頑張って就活して、ルイーダの店に就職出来たんじゃない!」

男「…そうだけど…でも、あれは結局、魔法使いに空きがあったってだけで…」

幼馴染「…それでも、男は頑張ったんだよ…?…また諦めるつもり?」

男「…女…わかったよ、俺、また頑張ってみるよ!」

幼馴染「うん、そうだよ!その意気だよ!男なら出来るよ!」

男「…女…ありがとう」



男「…俺、幸せだな…女みたいな幼馴染がいて」

幼馴染「もう、おだてても何も出ないよー?…あ、そうだ、忘れてた、私買い物するんだった!」

男「…買い物?…え…もしかして、あの店…?」

幼馴染「そうだよー」

男「…え…だってあの店…」

男「…幼児品店…」

幼馴染「私、今、3ヶ月目なんだー♪」

男「…ッ!?」



男「…な…?」

幼馴染「順番が逆になっちゃったけど、結婚するだー♪勇者君と♪」

男「え…勇者、と?」

勇者「おう、女、ここにいたのか…よう、男じゃないか!久しぶりだな!」

男「…あ、ああ…」

勇者「お前、この間の同窓会も来なかったから、心配してたんだよ…どうしたんだ?」

男「…あ、えと…その…母ちゃんの看病で…(…ど、同窓会なんて…あったのか?)」

勇者「そうか、大変だったな…ああ、でも、武道家のやつ、ちゃんとお前に知らせてくれたんだな。小さい頃は、お前、あいつによく苛められてたけど…仲直りできたんだな!」

男「…あ、ああ…(…あいつ…くそ、俺にはわざと知らせなかったのか…!)」

勇者「それより、女、駄目じゃないか。出歩いたら危険だろ?…もうお前一人の身体じゃないんだぞ?」

幼馴染「わかってるよ、大丈夫」

勇者「まったく…あぁ、男、遅くなってすまんな、俺達、結婚するんだ」

男「…ああ…さっき聞いたよ…おめでとう、勇者、女…」



勇者「小さい頃は、俺達いつも、3人一緒だったよな」

幼馴染「そうだねー、懐かしいね!」

男「…あ、ああ、そうだな」

勇者「あの時はまさか、こんなのと結婚するとは思わなかったけどな!」

幼馴染「ちょっとぉ、こんなのとは何よー?もうー」

男「…ははは…あはは」

勇者「おっと、早くしないと、日が暮れるな。すまんな男、俺達もう行かなきゃ」

男「あ、ああ…大事にな」

幼馴染「ありがとー♪男君も早く彼女でも見つけるんだよー♪」

男「…ああ」

男「…行ったか………幸せそうだな…」

男「…俺は、幼馴染フラグを立てれなかったんだな……いや、そんなフラグすら持ってなかったんだな…」



男「…小さい頃は、俺より弱かったのに…今じゃ勇者か、あいつは…」

男「…それにくらべて俺は…」

男「…30歳超えて、童貞だから魔法が使えるに過ぎない…」

男「…しかも、全然役に立たないものばかりだ…」

男「…俺の人生、なんなんだろうな…一体…」

男「…帰るか」

ポツポツ ザー…

男「…雨、か…仕方ない、あの宿屋の軒下で雨宿りでもするか」

幼女「うわーん、あめがいきなりふってきたー!」タタタッ

男「…ん?…女の子?…この子も雨宿りか」



男「…」

幼女「…」ジー

男「…(…な、なんだ…?なんでこっち見てるんだ?)」

幼女「…ねぇ、おじさん」

男「…!…あ、俺か…な、なんだい?」

幼女「おじさんて、もしかして、まほうつかいさん?」

男「え…あ、ああ、そうだよ」

幼女「うわー!すごーい!ねぇねぇ、まほうみせてー!」

男「…え…まぁ、いいか…レムオル!」

幼女「…あれ?おじさんがいなくなっちゃった…」



男「…解除」

幼女「わっ!お、おじさんがでてきた!すごーい!おじさん、とうめいにんげんになれるんだー?」

男「…ははは…(本当は何もしてないけどね…この子の目にも俺は、映っているはずなのに…潜在意識で、俺を拒絶してるってことか…)」

幼女「おじさんはどんなゆうしゃさんと、たびしてるのー?」

男「…え…あ、えと…す、すごい勇者さんとだよ」

幼女「すごいゆうしゃさん?」

男「そ、そうだよ」

幼女「もしかして、ばらもすをたおしたゆうしゃさん!?」

男「…え…あ、ああ…そう、だよ…(…どうしよう、嘘ついてしまった…)」

幼女「すごーい、すごーい!ねぇねぇ!こんどゆうしゃさんにあわせてよー!」

男「…あ、ああいいよ…また今度ね…はは」



ザー ザー

男「…雨、止まないね」

幼女「つまんないー」

男「そうだね」

バシャバシャ

幼女の母「幼女ー、傘持ってきたわよー」

幼女「あ、ママだ!」

男「…よかったね、お母さん、迎えに来てくれたんだね」

幼女「うん!」

幼女の母「幼女、ごめんね、待った?」

幼女「だいじょうぶだよー!」

幼女の母「すみません、うちの子、何か迷惑を…」チラッ

男「あ、いえ、別に…」

幼女の母「…あなた、うちの子に何かしてないでしょうね!?」

男「…え?」



幼女の母「幼女、こっちに来なさい、早く!」

幼女「わっ、な、なんでおててひっぱるのー?」

男「あ、あの…別に何もしてないですから…ただ話し相手になっただけで…」

幼女の母「…話し相手?うちの子と何を話すって言うんですか!?」

男「え、いや、あの…」

幼女「あのねー、おじさんはまほうつかいなんだよー!ばらもすたおしたゆうしゃさんといっしょにたびしてるんだよー」

男「…あ、それは…」

幼女の母「な…よくもそんな嘘がつけますね、あなた…!」

男「いや、その…」

幼女「どうしたの、?ママー?」

幼女の母「…あの勇者はもう、この世界にはいないのよ。もちろん仲間達もね…」

男「ッ!?(し、知らなかった…)…い、いや、違うんです…別に嘘を付く気は無かったんです…」



幼女の母「きゃっ!?こ、こっちに来ないでください!」

男「い、いや、あの…」

幼女「…おじさん、うそつきなの?」

男「…えと、その…嘘をつくつもりは無かったんだけど…」

幼女「うそつき!」

男「…あ…ち、違…ご、ごめんね、幼女ちゃん…」

幼女の母「!うちの子に近づかないで!!!」

男「あ…す、すみませ…ん」

城の兵士「どうしたんだ!騒がしいぞ!!」

幼女の母「兵士さん!この人が…!」

男「…あ…いや、その…えと…」

城の兵士「…なんだ貴様は…怪しいやつめ!!」



男「ち、違…お、俺は何もしてないです」

幼女の母「兵士さん!この人が、うちの子を誘拐しようとしてたんです!」

兵士「な、なんだと!?」

男「な…ち、違う!誤解だ!俺は何もしてませんよ!」

兵士「…話は後で聞こう、とりあえず、城に来なさい!」

男「…ま、待ってくれよ…なぁ、幼女ちゃんからも言ってくれよ…俺、何もしてないだろ?」

兵士「…幼女ちゃん、彼といたとき、どうだったんだい?」

幼女「…おじさん、とうめいにんげんになってた!」

幼女の母「な…ま、まさか、透明になって悪戯するつもりだったんじゃ…!?」

男「ち、違います!そんなこと…幼女ちゃん、ちゃんと言ってくれよ、なぁ?」

幼女「う、うわーん!」

兵士「貴様!幼女ちゃんから離れろッ!!」

男「…え?…な、なんで泣き出すんだよ…俺は何もしてないだろ…!」



兵士「奥さん!こいつは私が城へ連れて行きます!危険ですから、早くこの場を離れてください!」

幼女の母「はい!行きましょう、幼女!」

男「…な、なんだよこれ…」

兵士「さぁ、こっちに来るんだ!」

男「は、離せよ…俺は何も…!」グッ

兵士「う、うわっ!?」ズルッ ドサッ

男「…え?…!あ、雨で滑ったのか…!だ、大丈夫ですか!?」

兵士2「動くな!!貴様は包囲されている!」

男「…な…なんで…囲まれて…」

兵士3「大丈夫か?兵士!?」

兵士「ああ、大丈夫だ…しかし、こいつ…!」

男「ま、待ってくれ!今のはただ滑っただけだろ!?」

兵士2「抵抗するか!こいつ!!」ドガッ

男「…ぐっ!?…うぅ…」ドサッ

兵士3「…気を失ったか…今のうちに運べ!」






男「―――牢屋・・・?」

男「なんでこんな所に・・・」

兵士「起きたか犯罪者」

男「犯罪者?・・・ああ、そうか」

男「ちょっと兵士さん!あれは違いま」
兵士「お前が寝ている間に裁判も終わっている」

男「えっ?」

兵士「磔獄門だ」



男「な!死刑!?」

兵士「そうだ、公開処刑ってやつだな」

男「そんな!そもそも裁判って、なんで俺が起きる前に終わっているんですか!」

兵士「お前の証言なんて必要ない。幼女の母親の確かな証言だけで十分だ」

男「というか、死刑なんておかしいでしょうが!」

兵士「はあ?幼女を誘拐して、暴行強姦、虫の息になった幼女を生き埋めにしようとして、
現場を見た母親も同じく暴行強姦、挙げ句の果てには兵士にも重傷を負わせた重罪人じゃないか」
兵士「満場一致で死刑。たったの十分で終わる裁判なんて初めてだよ」

男「なんなんだそれは・・・」



兵士「派遣切りにあった恨みを弱い子供にぶつけるなんて最低だな」

男「そんな事はしていない!」

兵士「犯罪者は皆、そう言う」

男「く・・・」

兵士「最後の夜だ、神様に懺悔でもしてな」

男「ちょっと待て!俺には寝たきりの母親がいるんだ!俺は死ぬわけにはいかないんだ!」

兵士「ああ、そうみたいだな。気にするな、既に処刑済みだ。お前を産んだ罪でな」

男「な・・・!」



兵士「それに勇者と幼なじみの両名にも判決が出てたな」

男「な・・なん・・・・だと」

兵士「お前の母親の処刑を妨害してな。その場で両名とも同じく処刑のはずだったんだがな」

男「死んでないんだな!?・・・良かった・・(あいつら子供出来たばかりだものな・・・)」

兵士「まあ、勇者の功績もあったしな。勇者は利き腕の献上、
幼なじみは百叩きの上、視覚を献上、両名とも国からの追放で免れたんだから幸いだな」

男「あ・・・あ・・・あ」



兵士「さあ、話しは終わりだ」

男「ちょっ、ちょっと待」

兵士「終わりだ、と言っている。正直、仕事とは言え、お前みたいなやつと話すなんて苦痛以外の何物でもないんだよ」

兵士「じゃあな」




男「俺のせいなのか・・・母さんの死も、勇者と幼なじみの不幸も・・・」

男「いや・・・幼女が悪い!幼女の母親が悪い!・・・いや、俺が幼女なんかに近づいたのが悪いのか・・・」

男「なんでだ・・・なんでだ・・・」



処刑当日

処刑長「これより処刑を行う!囚人を磔ろ!」
兵士たち「おおう!!」


「国の恥曝しー!」
「女の敵よ!死ねえ!」
「もう産まれてくるな!」


男「とうとうか・・・」
男「母さん、産まれてきてごめん」
男「勇者、幼なじみ、友達・・・いや知り合いでごめん」
男「不細工で、愚図で、馬鹿で、ごめん」



兵士長「そろそろ始めるぞ、投石で死ぬ前にやらんとな」

兵士「了解です」

兵士長「処刑始めー!」








兵士長「これで処刑を終わる!」
兵士長「なお、これより一週間、この重罪人を晒す!」


「いい気味だったわね」
「やっぱり不細工な奴はこういう犯罪を起こすのよね」
「怖い怖い」
「不細工は犯罪ね」



男だったモノ「」
男だったモノ「」


「うわあ、キモ!」
「生きてても死んでてもキモい奴ね」
「こんな奴を産んだ親の顔を見てみたいわ」
「ああ、あるよ!あっちの広場にまだあったはずだから見に行こう!」
「マジ?キモ過ぎて気持ち悪くなったから石投げつけてやろ!」
「いいね!こんなのを産んだのが悪いんだから仕方ないよね!」



二日目

男だったモノ「」
男だったモノ「」


「おいおい、見てみろよアレ」
「ああ、一昨日の奴か」
「本当、酷い事するもんだな」
「お前、こんなのを擁護するのか?」
「ちげえよ!こいつが犯した罪だよ!」
「ああ、幼女を誘拐したうえに強姦、暴行だもんな」
「モテない奴にはやっぱりモテない理由があるんだな」
「まあ、こんな顔してたら、な」
「ははは、違いないや」



三日目

男だったモノ「 」
男だったモノ「 」


「ママー、何ーアレ?」
「良く見ておきなさい!不細工だとこうなっちゃうんだよ」
「ええーなんでー」
「不細工だとね、誰にも相手されなくなってね、相手してもらおうとして犯罪を起こしちゃうの」
「そうなんだー」
「だからね、ちゃーんと身嗜みを整えて、イケメンでいなさいよ」
「はーい!」
「さ、この石をアレに思いっきり投げつけてやりなさい、そうすれば不細工にならないかもしれないからね」
「はーい!」



四日目

男だったモノ「  」
男だったモノ「  」


「うわ・・・くさ」
「女勇者さんどうしました・・・って、くさ!なんだこりゃ!」
「えー、何々・・・うわ、こいつ人間のクズね」
「どれ・・・未成年者略取に暴行強姦、並びに母親にも・・・うわあ」
「死んで当然ね」
「魔物以下ですねえ」
「酒場でこいつを雇わなくて良かったわ」
「女勇者さんが被害者になってたかもです者ね」
「やめてよ・・・怖いなあ」
「ま、やっぱり顔も不細工なら性格も最悪なんだって事だな」
「全くね」



五日目

男だったモノ「   」
男だったモノ「   」


「それにしても良かったんですかね」
「なにがだ?」
「だって、ちゃんと調査も何もしてないのに死刑だなんて」
「あのなあ、そんな事してたら国王聖誕祭の準備が間に合わないじゃないか」
「そりゃそうですが・・・」
「それにこの顔を見てみろよ、いかにも犯罪者じゃないか」
「確かに」
「な?こんなのに時間を割く必要はないって事さ」
「そうっすね、この不細工じゃ疑う必要ないですね」
「そういう事」



六日目

男だったモノ「    」
男だったモノ「    」

「あ・・あ・・・あ」
「ほら!幼女ちゃん!こいつよ!あなたを汚したのよ!」
「汚した・・・私を汚した不細工・・・」
「こんな不細工な奴!なんて事をしたの!この!ほら幼女ちゃんも投げなさい」
「うん!この怪物以下の不細工!もう産まれてくるな!」
「そうよ!あなたは知らないうちに汚されたのよ!」
「奥さん、もしかして被害者の方かい?」「・・・はい」
「可哀想に・・・これ、少ないけどもっていきな」
「ありがとうございます・・・」

「お母さん、やったね!」
「ちょろいもんね、ふふふ」
「ちょうど良い不細工がいて良かったねー!」
「さあ、今日も美味しいご飯食べて帰るわよ」
「この不細工も私たちの役に立てて嬉しそうだね!気持ち悪いけど」



兵士長「今日で一週間か、流石に臭いがキツいと苦情も来ているし片付けるか」

兵士「了解です」



兵士「兵士長、これどうします?」

兵士長「街の外の森にでも捨てておけ。街で葬るなんて、こんなやつには勿体無いからな」

兵士「了解です」



兵士「くせえなあ、これ」

兵士「よっと」


兵士「帰って風呂入らなきゃいかんな・・・くさ」





「・・・こいつは」
「持って帰るか」



「おーい!こんなモノを持って帰ったぞ」

「なあに、これ?」

「ああ・・・変わり果ててはいるが、あいつの死体だ」

「もしかして・・・男?」

「ああ、そうだ」

「・・・ありがとう、勇者」

「ああ、構わないよ幼なじみ」



「これで怨みが晴らせるわ!!」



幼なじみ「この!この!あんたのせいで!」

勇者「手前のせいで!幼なじみが!俺の子が!」

幼なじみ「許さないから!死んでも絶対に許さないんだから!」

勇者「この野郎!畜生!畜生!」




幼なじみ「ねえ、あなた?あいつの体はどこ?」

勇者「うーん、もう刺せる場所もないし、壊す所もないな」

幼なじみ「まだよ!まだ刺したりないの!壊したりないの!いや!いやあ!」

勇者「だが、もう粉々だ。もう捨ててくるよ」

幼なじみ「口惜しいわ・・・あんな奴なんて魔物の餌になっちゃえ!」







男「ああ・・・神よ・・・俺は一体何をしたというのだ・・・?」

男「俺は・・・何でこんな目に会わなければいけなかったんだ・・・?」

男「俺はただ生きていただけなのに・・・ただただ生きていただけなのに」


神「何もしなかったからだよ」



神「お前は『俺が何をしたんだ』と言っていたが、それは違う」

神「『何もしなかった』から、こういう事になったんだよ」

神「お前は三十歳まで一体何をして来たんだ?」

神「何もして来てない、そうだろ?」

神「手に職をつけるわけでもなく、ただ堕落した毎日を送ってきたのだろう?」

神「『寝たきりの母親の介護』などと言いながら、何もして来なかったんだろう?」



神「幼なじみという存在があったというのに、お前は何をしていた?」

神「励ましの言葉に自らを恥、巻き返そうとしたか?」

神「お前はただ勇者を妬んでいただけじゃないのか?」

神「何故、勇者に負けない様に頑張ろうとしなかったのだ?」

神「お前には手も足もある。望めば知識を得る事が出来る頭がある。大きな病もない」

神「だと言うのに、何故、お前は何もして来なかったんだ?」



男「そうか、何もかも俺が悪かったのか」

男「だが、今更だな・・・死んでから気付くなんて今更だな」

男「ただ生きていく事にすら理由を問われているのだな・・・」

男「次の人生を歩めるならば、誰にも文句を言わせない人生を歩みたい」

男「自分にも文句を言わせない人生を」



神「ならば、私にそれを示せ」


















ルイーダ「ああ、あんたクビだから」

男「そ、そんな…!…いきなりクビだなんて酷すぎます!」

ルイーダ「…あんた、何言ってんの?あんたみたいなクズ、雇っておく理由が無いってわからないの?」

男「で、でも…なら何故俺を採用したんですか!?」

ルイーダ「一応、この店は、全職種の人員を確保しておかないといけないからよ。そうしないと、補助金が出ないしね」

男「そ、それなら、俺がいたって…」

ルイーダ「もう新しい子の登録しちゃったし。あんたより優秀な子なんていくらでもいるのよ」

男「…くっ…ここを追い出されたら、俺、生活出来ないんですよ…お願いします…」

ルイーダ「はぁ?そんな歳まで派遣で生活して、何の危機感も持たなかったあなたが悪いんでしょ?」



男「…くそ…俺は他のただの魔法使いとは違うのに…!…たくさん魔法使えるのに…!」

ルイーダ「…そういう問題じゃないのよ…確かにあなたは何故かレベルは1なのに、ttp://anond.hatelabo.jp/20071119014126にある魔法が使えるけどね、こんなの戦闘じゃやくに立たないのよ」 ;

男「…うぅ…」

ルイーダ「それに、あなた、勇者さんが仲間集めに来ても、見えないところに立つでしょ?」

男「…!そ、それは…」

ルイーダ「どうせ、本当はモンスターと戦いたくないんでしょ?小さい男ね」

男「そ、そんなことは…」

ルイーダ「昼食はいつも独りか、トイレに行くか…その後は寝てるし、本当に寝てるのか知らないけどね」

男「…ぁ…ああ…」

ルイーダ「とにかく、あんたみたいなコミュニケーション能力ゼロのクズを置いておくと、うちの評判も下がるの。だからクビ」



ルイーダ「わかったら、早く出て行ってくれないかしら?」

男「…く…」

ルイーダ「あなたが今、装備しているぬののふくはあげるわ。返してもらっても、誰も着たくないでしょうしね」

男「…!…………わ、わかりました…今までご迷惑をおかけしました…」

ルイーダ「まったくだわ。…あなたがいるだけで、周りの空気が白けるの、わかってた?…あなたはここでは要らない存在だったのよ」

男「…ぐっ…!…」

女勇者「こんにちはー!ルイーダさんいますかー?」



ルイーダ「はーい、今行くよー!…ほら、邪魔だよ!」

ドンッ

男「…」

ルイーダ「おや、女勇者ちゃんじゃないか、どうしたんだい?」

女勇者「実はですね、ちょっと、魔法が使える方を探してるんですけど」

ルイーダ「…あら、困ったわね…今、魔法使いはいないのよ」

女勇者「そうですか…あれ?あちらの人は?」

ルイーダ「…彼は魔法使いだけど…もうウチの社員じゃないのよ」

女「そうなんですか?…あ、じゃあ、私が直接雇ってもいいんですか?」

ルイーダ「…それはかまわないけど…」



女勇者「あのー、すいませーん!実は私、魔法使いさんを仲間にしたいんですけど」

男「…え?あ、は、はい!」クルッ

女勇者「どうですかね?」

男「…え…?あ、あの…でも俺はレベルも低いし、年齢も、それにこんな不細工だし・・・」

女勇者「私、まだまだ駆け出しなんです。だから、一緒に力をつけていこう!って方なら大歓迎です!
それに、三十歳だなんて一番の働き盛りじゃないですか!」

ルイーダ「ちょっと女勇者さん、魔法使いは来週には集めるから、そんなの止めなさいって」

女勇者「ルイーダさん!」

ルイーダ「な、なに…?」

女勇者「私はただ魔法使いが欲しいんじゃないんです!」

女勇者「私は『一緒に戦い、一緒に強くなる』仲間が欲しいんです!」



女勇者「ただ何となく仲間を集めたいわけじゃありません!」

ルイーダ「そ、そうなの」

女勇者「って事で、男さん!一緒に旅に行きませんか?」

男「で、でも・・・」

女勇者「んん・・・もう!あなたには手も足もあるじゃないですか!望めば知識を得る事が出来る頭もあるじゃないですか!」

女勇者「一体、あなたと他の人とに何の差があるんですか!?」

女勇者「劣等感なんて吹き飛ばして!誰にも文句を言わせない!そんな人生を今から始めるんですよ!死んでからじゃ遅いんです!」

女勇者「さあ、私達と一緒に誰にも文句を言わせない!自分にも文句を言わせない!そんな人生を歩みましょ!!」

男「ああ・・・そうだ、そうだな!」

女勇者「決まりね!これからよろしくね、男!」

男「ああ!」


おわり









【解説】

197 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/05/05(火) 17:36:11.00 ID:lmPSryDHO
男が男に生まれ変わっても意味がない
ただの繰り返しだからな

女勇者として生まれ変わって、以前の自分と同じ立場の人間にどう接するか
他人から見た自分を直視して、どう更生させていけるのか
自分を知ったうえで自分を変える事は簡単な事だ
だが、他人を変える事は難しい事だ

男は神から、女勇者として、男を変えていく難題を課せられた
それをやりとげた時に、初めて、神の問いに答えを示せたと言える

転成前と転成後の人物は男→女勇者に転成しただけで全員違う人
ただ場面が酷似しているだけ

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